「やっぱり全道だな」だけで済ませるのはどうかと思うから全体評価でも。


まず最初に思ったのは、音質が非常に悪い。石狩以外はどの学校も当たり前のようにディストーションしてるし、中にはヒスノイズが波の音に聞こえたところも…
音質は間の取り方とかナレ技術以前に、一番聞きやすさに関係するところだからね。そこを等閑にしてちゃ積極的に聞きたくなるような作品は作れない。
多分ほとんどの学校はR-09のMIC Inputにやっすいマイク接続っていうローエンド環境で録ってるんだろうね。それであってもLOW CUTをON/蛍光管と換気扇を使わない、ってことをするだけでノイズを低減できる。今年のウチのNコンラジドキュで実証済みだ。
つか、MICじゃなくLINEでInputしちゃってるところも多いんじゃないだろうか。その方が入力大きいからって…そんなのはもちろんダメ、たとえ-40dBそこそこしか入らなくてもMICで録ろう。編集段階で400%ぐらい増幅すればいいんだし。
流石にビデオ内臓のInputとかだとどうしようもない。R-09なんて6kぐらいだからそれぐらいは買いなさい、何万も出してプリアンプからLINE録音しろとは言わないから。
ああ、そこそこのプリアンプ(AW16Gみたいな小規模製作用ミキサー含む)があるならそれを使わない手はないよ。LINEでレコーダーにInputすればあとで増幅する手間も省けるし。


それから、コンプレッサーを使いましょう。特にナレーション。うまい人でかつテンションの上げ下げを前面に出したい作品なら使う必要はないけど…
淡々と話してるような作品で音量がうねってるとすごくイライラするんだよね。これもハードウェアとは言わないから編集ソフトで1:3ぐらいのをかけてあげると聞きやすい。


ネタは本当に運とコネ頼みだし、構成はどこも似たようなものにならざるを得ない(インタに引っ張られちゃったりそもそもドキュメントを理解してないのもたまにあるけど…)から、聞きやすさの部分で努力してみようよ。
それは上に挙げた音質や音量の均しだけじゃなくて、作品全体にかかる要素全てのこと。
例えば、同じ構成でもポップなBGM/ハイトーンな女声/会話調/短い間取りにすればサクサク聞けるライトで明るい作品になるし、ダークなBGM/ロートーンな男声/読み上げ調/長めの間取りにすれば意味深でシリアスな作品になる。
俺は音質の方に造詣があるから音質でのアプローチになったけど、BGMとかナレの人選/声色とか語調とか間の取り方とか、そういった部分も作品全体にかかる要素で、当然聞きやすさに関わってくる。
そういった作品全体のスタイルづけをもうちょっと考えてみようって話です。
今回のウチの作品もぶっちゃけ構成は二の次。BGMであり主題である音楽をどう使うかってのと、それに合わせたナレーションを考えるのにかなり手こずってた。
だから俺が前々日に1年生の作り上げた全道版を聞いたときの感想が「内容うすうすサガミオリジナル」だったわけで…